委員構成の見直しを求める

〜三番瀬「市川海岸塩浜地区護岸整備委員会」〜



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 「三番瀬を守る連絡会」(9団体で構成)は(2011年)12月16日、「市川海岸塩浜地区護岸整備委員会」の委員構成で県の河川海岸課と交渉しました。


今年度から環境関係者を排除

 この委員会は、県が三番瀬再生事業として進めている市川塩浜地区護岸改修の形状などを議論しています。昨年度(2010年度)までは「市川海岸塩浜地区護岸検討委員会」という名称でした。環境関係の専門家や環境団体の代表、公募委員も加わっていました。
 ところが、2011年度からは委員会の名称が変わり、さらに環境関係の専門家や環境団体代表、公募委員はすべて排除です。その一方で、塩浜2、3丁目地先の三番瀬海域(猫実川河口域)の人工砂浜化を強硬に主張しているメンバーをすべて委員として残しました。そのため、委員会は「改修護岸の前面海域に砂を付けろ」の大合唱です。


海岸法などの理念に反する

 「千葉県三番瀬再生計画(新事業計画)」では、市川市塩浜護岸改修事業について、「生態系にも配慮」とうたっています。また、護岸改修の根拠法となっている海岸法は「海岸環境の保全」を考慮すべきとしています。県も、「海岸保全の基本理念・目標(環境)」のなかで、「東京湾に現存する砂浜・干潟・浅場・藻場は、動植物にとって貴重な生息環境であるため、その保全・再生に努めます」と記しています。環境関係者の排除は、こういう理念に反するものです。
 じっさいに、いまの委員会には自然環境に造詣の深い委員は一人もいません。
 こうした点をあげて、従来と同じように環境団体の代表などを加えるよう求めました。


「環境関係者の意見は聞く必要がない」

 しかし県は、「今年度からの護岸改修は、昨年度までの議論で決まったことの枠内で実施している。したがって、環境関係の委員は不必要」「環境モニタリングについては、今年度からスタートした専門家会議で助言をもらうことになっている」などと言い訳に終始です。
 砂付けを盛んに主張する人物を何人も委員に残したことについては、「地元の意見を出してもらうため」と回答です。ようするに、委員会では環境関係者の意見は聞く必要がないということです。


県のネライ

 この交渉で露(あらわ)わになったのは、市川市塩浜2、3丁目地先(猫実川河口域)の人工砂浜化を執拗にめざす県の姿勢です。その本当のネライは、人工砂浜造成のさいに第二東京湾岸道路を沈埋(ちんまい)方式で通すことです。今年度、三番瀬再生事業にかかわるすべての委員会から環境団体の代表を排除したのはそういうネライがあるからです。
 三番瀬保全団体は、なんとしてでも三番瀬を守り抜くため、運動を強めることにしています。








市川海岸塩浜地区護岸整備委員会の委員構成見直しを要請



改修中の市川市塩浜2丁目地先護岸





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