■第20回三番瀬円卓会議(3)

ラムサール条約登録への姿勢で議論



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 三番瀬再生計画素案に対するパブリックコメントでは、ラムサール条約登録にかんする円卓会議の姿勢にも意見が多くだされました。
 この問題をめぐる第20回三番瀬円卓会議でのやりとりはつぎのとおりです。


●ラムサール登録について深く議論していないので
  対立点は書きにくい

◇大西 隆委員(東京大学教授、都市計画)
 素案をパブリックコメントにかけたあとに再生制度検討小委員会を開き、次のように訂正させてもらうことになった。
 「市民生活や漁業活動との調和をはかりつつ、三番瀬を保全していくこととし、ラムサール条約への登録に向けて早期に関係者の合意を形成していきます」
 パブリックコメントには「早期に」という言葉はなかったが、これをつけ加えた。
 小委員会としては、現段階で合意できるのはこの内容ではないかと考えている。つまり、姿勢としてはラムサール登録が必要であるが、現実には反対意見もあるので、調和をはかりつつ、関係者の合意を形成していくということである。
 なお、パブリックコメントでは、ラムサール登録にかんする対立点を明記すべきという意見がだされている。しかし、これまで深く議論していないので対立点は書きにくい。


●円卓会議は登録に及び腰

◇大浜清委員(千葉の干潟を守る会代表)
 素案のラムサール登録に関する記述は具体的なとりくみに乏しいという意見がたくさん寄せられている。船橋市、市川市、浦安市の関係3市も、すでにラムサール登録をめざして連絡協議会をつくっている。そういう状況のなかで、円卓会議は及び腰の姿勢にみえる。
 ラムサール条約事務局に勤めていた小林聡史さんが、ラムサール条約の理解についてそういうことではないという意見を寄せておられる。小林さんを講師に招いて勉強することも必要だ。
 国全体として、2005年のウガンダ会議(締約国会議)に向けてラムサール登録地を増やすように動いている。これは三番瀬の登録についても大きなチャンスだ。だから、2005年の登録を目標にしてとりくむべきだ。


◇大西 隆委員
 三番瀬をラムサール条約に登録し、保全していこうというスタンスははっきりしている。しかし、「国設鳥獣保護区特別保護地区」に指定されると漁業がやりにくくなるという懸念や反対意見がでている。だから、十分な合意形成が必要ということになる。


●ラムサール条約に登録されると
  漁業がやりにくくなるということはある

◇大浜清委員
 ラムサール登録について水産庁の意見をお聞きしたい。


◇田中潤皃氏(水産庁漁港漁場整備部長、オブザーバー)
 ラムサール条約は漁業を否定するものではない。しかし、制度面では問題ないが、漁業がやりにくくなるということはある。三番瀬はノリ漁業が多くやられている。これは海面の上でおこなわれている漁業なので、水鳥の羽やフンが影響をあたえる。ラムサール登録は漁業に問題ないという認識をしておられると思うが、三番瀬のノリ漁業についてはそれがあてはまるのかどうかわからないので、問題点を検討する必要がある。
 水産庁の意見はどうかということだが、水産庁は漁業者のための官庁なので、漁業を事実上規制するようなことは慎重にやるべきだと考える。三番瀬の再生は、同時に漁業の再生でもある。したがって、ラムサール条約に登録して漁業がつぶれたら本来の目的がそこなわれる。

(文責・千葉の干潟を守る会)   





 コ メ ン ト 


 パブリックコメントに意見を寄せた多くの方が、ラムサール条約登録に積極的な姿勢を求めています。
 しかし、再生計画素案は、精神としてはラムサール条約登録に賛成だが、漁協が反対しているので「関係者の合意を形成していく」にとどめるとしています。
 「では、何が対立点なのかを素案に書いてほしい」と要望すると、「深く議論していないので対立点は書きにくい」との回答です。
 水産庁の回答はひどいものです。「ラムサール条約に登録して漁業がつぶれたら、本来の目的がそこなわれる」とはいったい何でしょうか。こんな理屈でいったら、漁業がおこなわれているところでは、どこもラムサール登録ができなくなります。

(文責・千葉の干潟を守る会)





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