「千葉の干潟を守る会」が40周年記念講演会

東京湾と三番瀬の問題で講演・報告



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 「千葉の干潟を守る会」は(2011年)11月19日、40周年記念講演会を習志野市菊田公民館で開きました。

 記念講演は、若林敬子さん(東京農工大学名誉教授)による「東京湾の環境─その過去、現在、未来」です。若林さんは、戦後高度経済成長期のわずか20年間に東京湾の海岸がつぎつぎと埋め立てられ、東京湾が急激に変貌していった歴史を、さまざまなデータを示して話してくれました。

 埋め立て開発の問題点として、
     「漁民に漁業補償費を払いさえすればよいという考え方だった」
     「そこには一般住民の海水浴とか入浜権というようなものはいっさい考慮されなかった」
 と指摘しました。そして、こう述べました。
     「東京湾の開発と環境をめぐるせめぎあいの中で、千葉の干潟を守る会は非常に重要な役割を果たしてきた」

 記念講演のあとは、三番瀬を守る連絡会の中山敏則代表世話人が「三番瀬の現状」と題して報告しました。
 堂本暁子前千葉県知事は2001年9月に三番瀬の埋め立て計画を白紙撤回した。しかしその際、堂本知事は自民党と取り引きした。三番瀬の猫実川河口域に第二東京湾岸道路を通すことを条件に、自民党が埋め立て計画の白紙撤回を認めるというものである。その取り引きが、その後ずっと三番瀬問題の根底に横たわっている。三番瀬がいまもってラムサール条約に登録されないのは、「第二湾岸道路を通すまでは登録しない」という県の方針があるからだ。しかし、千葉の干潟を守る会など三番瀬保全団体の奮闘で、第二湾岸道路の前提となる猫実川河口域の人工干潟化をくいとめている。三番瀬ではいま、洪水時に行徳可動堰が開放されることによる大量の淡水、汚泥(ヘドロ)の一挙流入や青潮襲来の対策など、真の環境改善策が求められている。──映像を使いながら、こんな話をしました。

 そのあと、記念講演と報告の内容をめぐって、質疑や討論が活発におこなわれました。三番瀬保全運動の今後の課題についても意見がだされました。








若林敬子さんの話に聞き入る参加者



あいさつする大浜清代表。右は牛野くみ子副代表





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