県が三番瀬埋め立て面積を大幅縮小

  当初計画の7分の1(101ヘクタール)に

  〜101ヘクタールほかに人工干潟(海浜)も計画〜




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●県が見直し案を発表

 千葉県は(1999年)6月9日、三番瀬の740ヘクタールを埋め立てる当初計画を約101ヘクタールに大幅縮小する見直し案を正式に発表した。
 当初の埋め立て計画では、市川市沖が470ヘクタール、船橋市沖が270ヘクタールだった。見直し案は、市川側を約90ヘクタール、船橋側を約11ヘクタールとしており、当初計画の7分の1以下という大幅な縮小になっている。
 見直し案の主な内容は次のとおり。
  1. 市川側では、当初案で165ヘクタールの住宅・企業用地と、同50ヘクタールのごみ処分場(ごみ処分場が終了したあとに広域公園を建設)を、人口減少や経済成長の低下を踏まえて全面撤回する。さらに、下水処理場(当初55ヘクタール)は規模を縮小して20ヘクタールとする。残るのは、都市再開発用地、公園・緑地などの一部となる。
  2. 船橋側では、最大面積を占める公共ふ頭・港湾関連用地の111ヘクタールは、ごく一部を除いて撤回する。そして、港湾関連・緑地・道路用地などとして約11ヘクタールを埋め立てる。
  3. 埋め立て地の真ん中を貫く予定だった第二東京湾岸道路は、市川側のルートの一部を埋め立て地に通すものの、船橋側は大部分を内陸側にう回させる。
  4. 環境保全対策として市川側に人工干潟を整備する。


●環境庁長官が人工干潟に否定的な考え

 この見直し案ついて、真鍋賢二環境庁長官は6月11日、「県が計画する人工干潟に有益性があると理解していない」と述べ、否定的な考え方を示した。県の見直し案は、101ヘクタールの埋め立てによる環境への影響を緩和するために大規模な人工干潟を造成するとしているが、これについて見解を述べたもの。
 真鍋長官はさらに、「縮小案には一応の賛意をもっているが、県の最終結論をまって判断したい」と述べ、第二湾岸道路計画については、「海底トンネルなのか、高架式なのか決まっておらず判断できない」と話した。
 この環境庁長官の見解に対し、沼田県知事は6月14日の記者会見で、「人工干潟は埋め立ての代償措置として造るのではなく、三番瀬に影響のない範囲で、海と触れあえる場所を造るのだ」と述べ、人工海浜(干潟)の造成を押し進める姿勢を示した。







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