中東・オマーンの技術者が三番瀬を視察

〜マングローブ植林活動の研修〜



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 (2012年)11月15日、中東のオマーン国で環境保全活動にとりくんでいる人たちが三番瀬を視察しました。
 独立行政法人国際協力機構(JICA)はオマーン国のマングローブ植林活動を支援しています。この植林活動に携わっているオマーン国の技術者たちが11月中旬、日本で研修を受けました。
 研修の一環として三番瀬(船橋側)を視察しました。自然環境保全活動やエコツーリズムの現場をみるためです。三番瀬を守る連絡会や千葉県野鳥の会、千葉の干潟を守る会などのメンバーが案内しました。
 視察のメンバーは5人です。
    ◇オマーン国研修員(3人)
     ・アハマドさん……海洋保全局長
     ・バドルさん………湿地帯保全課長
     ・イサームさん……海洋保全課長
    ◇JICAの関係者(2人)
 はじめに概要を説明しました。
  • 埋め立て反対運動により、三番瀬の新たな埋め立て計画は2001年に中止になった。
  • しかし、県と市川市は市川側の猫実川河口域を人工砂浜(人工ビーチ)にしようとしている。目的は、そこに第二東京湾岸道路を通すことと、隣接埋め立て地の再開発である。
  • 「三番瀬を守る連絡会」を構成する9団体は、人工砂浜化をやめさせる運動を続けている。環境と生物の多様性や生態系に大打撃を与えるからである。その攻防が2002年から続いていて、人工砂浜化を食い止めている。
  • 9団体のひとつである「三番瀬を守る署名ネットワーク」は、三番瀬を恒久保全するため、ラムサール条約登録の署名運動を続けている。
  • 三番瀬は、日本有数のスズガモ、シギ、チドリの飛来地として、国際的にも重要な渡り鳥の中継地となっている。また、ノリ、アサリ、スズキなどの好漁場となっており、多くの魚が、稚魚のあいだ干潟や浅瀬で過ごしている。地元の船橋市漁業協同組合は、スズキの水揚げ量が日本一である。さらに、5月の休日は潮干狩り客でごった返すなど、三番瀬は首都圏住民の大事なレクレーションの場ともなっている。

 説明のあとは、望遠鏡を使って野鳥観察です。野鳥の会のメンバーが案内しました。ミヤコドリ(100羽以上)や、ハマシギ、ダイゼン、シロチドリ、スズガモ、ヒドリガモ、カンムリカイツブリなどがいました。

 視察の後、オマーン国の3人はこんな感想を寄せてくれました。
     「すばらしい環境だ。みなさんのおかげで豊かな自然環境が守られていることを高く評価したい」
     「いちばん感心したのは、地元の方々の働きかけで自然環境が守られていることだ。これはすばらしいことである。みなさんの今後の活躍に期待したい」
     「きょうはとても良いところを案内してくださり、感謝している。ラムサール条約登録のとりくみを支援させていただきたい。また、オマーンにもぜひ来ていただきたい。そして、オマーンの鳥を観察してほしい」
 3人は三番瀬のラムサール条約登録を求める署名用紙(英語版)に快くサインしてくれました。



三番瀬の状況などを熱心に聞くオマーン国の技術者







野鳥を観察



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