行徳野鳥観察舎友の会のとりくみ

水鳥たちの楽園を夢見て


 写真・文/行徳野鳥観察舎友の会  



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●行徳鳥獣保護区と行徳野鳥観察舎友の会

 かつて、干潟や湿地がひろがり「新浜」と呼ばれていた行徳・浦安一帯は、水鳥たちの楽園でした。行徳鳥獣保護区は、そんな水鳥たちの楽園を残そうとつくられたところです。
 私たち「行徳野鳥観察舎友の会」(以下「友の会」)は、保護区を見渡す場所に立つ千葉県行徳野鳥観察舎の利用者が1979年につくった親睦団体です。保護区周辺の野鳥の調査、自然観察会の開催などのほかに、観察舎が行っている保護区の管理作業の手伝いもボランティアでしています。


●保護区に淡水の湿地をつくる

 水鳥たちのための保護区はつくられましたが、もともと池などがほとんどなく、保護区内の陸地は徐々に乾いた土地になって、水辺にすむ鳥や虫などの生き物が少なくなってしまいました。
 そこで「友の会」では、保護区内の陸地部分に淡水の湿地をつくってはどうかと考え、1987年に自分たちの手で池をつくりました。水源は家庭排水です。汚れた水は栄養を多く含んでいるので、酸素と日光が十分にあれば、たくさんの生き物がやってきます。このような生き物たちの力によって、水も浄化されます。
 その後、友の会の提案をもとに、千葉県によって淡水の湿地が増やされ、現在のような形になりました。


●湿地の管理と「友の会」

 現在の保護区には、

 写真1 アシやガマなどが茂ったところ(アシ原)
 写真2 ごく浅く開けたところ(田んぼなど)
 写真3 ある程度の深さのあるところ(池)

 など、いろいろなタイプの湿地があります。



写真1




写真2




写真3





 写真2や写真3のような湿地は、ほっておくとすぐに写真1のようなアシ原が広がり、やがては乾いた土地に戻ってしまいます。鳥をはじめとする多くの生き物がすむ湿地を維持するには、さまざまな管理をしなければなりません。その中のひとつに“植生のコントロール”があります。
 「友の会」では、保護区の湿地をどう管理していくのがよいのかを考えるとともに、湿地の管理作業の手伝いをしています。そして、この湿地にたくさんの鳥たちが来ることを夢見ています。
 私たちは、湿地の大切さや湿地づくりの楽しさを多くの人に知ってもらいたいと考え、「いちかわ環境フェア」や「市民まつり」などの機会を利用して発表しています。







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